Tinypath〜日々書き綴る

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三姉妹の情熱〜偏見を越えて

いのちというものに鈍感になってはいけない医者が
一番、鈍感で
尊さを感じなくなってしまったのかな。

クーラーが壊れ、患者のために
なんら手を打たなかった岐阜県の病院の問題は、
高齢者、
それも終末に向かっての患者であるという
意識を浮き彫りにした。

文句を言えない患者
いつ亡くなっても不自然でない患者。

病院は、そこに胡坐をかいた。

その気になれば、なんとでも出来たことをだったからだ。

熱中症がこれだけ話題に上り
日本中で注意喚起した今年の夏に
院長や広報担当者の発言は、ありえないものであったし
故意では?と疑うことも否定できない。

病院という密室の中の「死」について思う。


昨日、トゥー・ウォーク・インビジブルという映画を観た。
ブロンテ姉妹の物語である。

ブロンテ姉妹という名こそ知れど、
実際のところ、ジェーンエアを映画でしか観たことがない。
シャーロットブロンテ、
エミリーブロンテ
そして、アンブロンテ

当時のイギリスの社会の中で
女性がどれだけ低い地位にあったか。

女性が書いたというだけで芸術の価値さえも下がる。
そういった
偏見と差別を打破するために、本名でもなく
女性ということを隠すために
ペンネームを中性的なものにした。

カラーベル、エリスベル、アクトンベル
それぞれの名前のイニシャルを文字って作ったのだ。

ジェーンエア、嵐が丘 アグレスグレイ

三姉妹の残した作品は、今でもイギリス文学の最高峰だという。

しかし彼女ら三姉妹には
1人の兄弟がいたことは、どれだけの人が知っていたのか。

彼の名前は、ブランウエル。
家庭教師として出入りした家で
雇い主の妻と不倫関係になり、屋敷を追われ
そればかりか、
その後の人生も狂わされたのか
自分自身が破滅に陥ったのか
廃人化してしまう。
酒に溺れるしか、この世での生きる道を見つけることが出来なくなった。

そんなブランウェルに一番やさしかったのは
エミリーブロンテであった。
言葉は強く、手厳しいが、言葉ほど冷たい人でなく
実のところは、情愛豊かなエミリーではなかったか。

しかし、過度の飲酒がたたり、ブランウェルは31歳で亡くなり
エミリーは、その葬儀の後、三ヵ月後に風邪をこじらせなくなった。

他の姉妹についても
アンも結核で29歳でなくなり、
シャーロットは、結婚妊娠まで人生を歩んだが
妊娠中毒症で、お腹に赤ちゃんを身ごもったまま亡くなった。
38歳であった。

彼女らの作品の数が少ないのは、
こうした短命にあったと昨日知った。

何が幸せであるのか。
貧しさ、女性への差別、
いつでも社会には問題が存在し、それに向かって言った人たち。

何かしらの犠牲の上に歴史は成り立っているのではないか。
そんな風に彼女らの活躍を思った。

映画の中で、一番情熱的な感性では?と思った
エミリーブロンテ。

絶対的な復讐がそこにあった
彼女の「嵐が丘」という作品も読みたいと思った。
わずか30歳で亡くなった彼女の情熱がそこにあるはずなのだ。

... 2018 / 08 / 30 (THU)


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